九州大学病院 心臓血管外科

主な臨床研究

補助人工心臓の治療成績に関する検討

はじめに

補助人工心臓治療は、拡張型心筋症および拡張相肥大型心筋症・虚血性心筋疾患・その他心疾患を原疾患とした末期重症心不全状態の低下した心臓ポンプ機能を代行することを目的とした治療法です。九州大学病院心臓血管外科ではこれまでに多くの補助人工心臓手術を行ってきました。また、九州大学病院は、国内9施設の心臓移植実施施設のうちの1つであり、補助人工心臓手術の多くは心臓移植までの橋渡しを目的としています。さらに、2011年4月より、植込型補助人工心臓の臨床使用が可能となり、九州大学病院は植込型補助人工心臓実施施設の1つとなりました。

本研究は、これまでに実施された、および今後実施される手術症例についての情報を集計・解析することで、今後の補助人工心臓治療の成績向上、ならびに重症心不全の患者さんへの利益につなげることを目的とするものです。

対象

九州大学病院心臓血管外科において、1985年1月1日以降に施行された補助人工心臓手術全症例を対象とします。研究を行う期間は、承認日より平成30年3月31日までとします。目標症例数を100例です。

対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡下さい。

研究内容

対象となる患者さんの診療記録より診療情報を取得し、九州大学病院心臓血管外科において集計・解析を行います。補助人工心臓手術後の転帰、関連する合併症・再手術および全検査結果を評価の対象として採用します。
本研究は、九州大学病院の倫理委員会の承認を得た臨床研究です。診療情報を用いる研究であり、対象となる患者さんに直接的な負担となることは一切ありません。

個人情報の管理について

個人情報漏洩を防ぐため、九州大学大学院医学研究院循環器外科学分野(九州大学病院心臓血管外科)においては、個人を特定できる情報を削除し、データの数字化、データファイルの暗号化などの厳格な対策を取り、第三者が個人情報を閲覧することができないようにしております。
また、本研究の実施過程及びその結果の公表(学会や論文等)の際には、患者さんを特定できる情報は一切含まれません。

研究期間

研究を行う期間は、承認日より平成30年3月31日までとします。

医学上の貢献

本研究により被験者となった患者さんが直接受けることができる利益はありませんが、本研究結果は、心臓移植待機中の患者さんおよび重症心不全治療を受けられている患者さんにとって、治療成績向上に向けた有意義な臨床的知見を得られることが期待されます。

研究機関
研究責任者 医学研究院循環器外科学分野 教授 塩瀬 明
研究分担者 医学研究院循環器外科学分野 准教授 塩川 祐一
大学病院心臓血管外科 講師 田ノ上 禎久
大学病院心臓血管外科 助教 帶刀 英樹
大学病院心臓血管外科 助教 大石 恭久
医学研究院循環器外科学分野 助教 園田 拓道
医学系学府循環器外科学分野 大学院生 牛島 智基
医学系学府循環器外科学分野 大学院生 鬼塚 大史
医学系学府循環器外科学分野 大学院生 藤本 智子
医学系学府循環器外科学分野 大学院生 元松 祐馬
医学系学府循環器外科学分野 大学院生 森重 翔二
九州大学大学院医学研究院循環器外科学分野
九州大学病院心臓血管外科

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