九州大学病院 心臓血管外科

急患用ホットライン
08032132833
0926425046

  • 病棟:0926425563
  • 外来:0926425565

当科手術の特色

先天性心疾患

先天性心臓病(Congenital heart disease, CHD)

・先天性心臓病(先天性心疾患)とは生まれた時に、心臓や血管に何らかの問題があることをいいます。
頻度はおよそ100人出生に対して1人とされています。

先天性心臓病(手術介入時期別)

先天性心臓病(手術介入時期別)には、非常に多くの種類があります。多くの病気では手術が必要となります。
また病気の種類により、症状や手術時期、手術方法(術式)は様々です。

新生児期

・総肺静脈還流異常症(TAPVD)
・完全大血管転位症(TGA)
・大動脈離断症(IAA)、大動脈縮窄症(CoA)(複合)
・左心低形成症候群(HLHS)

乳児期早期

・心室中隔欠損症(VSD)、肺高血圧(PH)
・肺動脈バンディング術(PAB)
 (単心室症、完全型房室中隔欠損症など)
・体肺動脈シャント(セントラルシャント、BTシャント)
 (ファロー四徴症、単心室症など)
・動脈管開存症(PDA)
・総動脈幹症(Truncus arteriosus)
・乳児期僧帽弁閉鎖不全症(MR)など

1歳前後

・グレン手術(Glenn)(単心室症)
・完全型房室中隔欠損症(Complete AVSD)
・ファロー四徴症(TOF)など

2-3歳頃

・フォンタン手術(Fontan)(単心室症)など

3-5歳頃

・心房中隔欠損症(ASD)
・部分型房室中隔欠損症(Partial AVSD)
・部分肺静脈還流異常(PAPVD)など

成人期

・成人先天性心疾患(ACHD)手術

当科の先天性心臓病手術の特徴

1新生児期から成人先天性心疾患手術まですべての先天性心疾患の手術を行っています。

 当科における先天性心疾患に対する手術の歴史は本邦でも古く、約50年近く前の1969年に最初の手術が行われました。以後、九州における先天性心疾患に対する外科治療において、中核としての役割を担ってきました。ここ数年徐々に症例数が増加し2019年の手術総数は、226例となりました(図1)。この数字は、国立大学の先天性心疾患に対する手術症例数としては遜色のないものであります。
 小児先天性心疾患手術のうち60-70%は1歳未満の新生児、乳児期手術であり、複雑先天性心疾患に対する外科治療、0生日の開心術、2kg以下の低体重児に対する手術も積極的に行っております。大学病院の特徴として、他疾患合併等複雑な疾患も多いため全例を救命することはできませんでしたが、2019年の病院死亡は0.88%と優れたものでした。

  • 図1.小児心臓手術(ACHD, ECMO含む)

2小切開手術(低侵襲手術、Minimal invasive cardiac surgery, MICS)

 当科の特徴の1つとして、美容を考慮したアプローチがあります。心室中隔欠損症や心房中隔欠損症に対する閉鎖術では、正中切開創を小切開(切開線上部が乳頭のラインもしくはそれより少し上までの皮膚切開)を心がけています(図2)。特に心房中隔欠損症では、右後方開胸による閉鎖術を行っています。この皮膚切開は、患者さんが振り向いても見ることができません(図3)。2018年より腋窩切開による心房中隔欠損孔閉鎖術を開始しています(図4)。
 青年期や成人の心房中隔欠損孔閉鎖術においては完全内視鏡下手術やロボット手術(ダビンチ手術)も開始しています。低侵襲手術は、より高度な技術を要しますが、安全に施行することにより患者さん本人、ご家族の満足度は非常に高いものであると思っております。

  • 図2.小切開手術(正中切開)

  • 図3.右開胸手術

  • 図4.腋窩切開手術

おわりに

先天性心疾患の治療は、帯刀講師を中心に行っています。何かご不明な点等ありましたら、いつでもご連絡ください。
帯刀英樹(たてわきひでき) tatewaki@heart.med.kyushu-u.ac.jp