九州大学病院 心臓血管外科

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当科手術の特色

心不全外科

内科的治療の限界を超えた重症心不全に対する外科的な治療として、拡大した心臓を縮小させる左室形成術、心臓のポンプとしての機能を肩代わりする補助循環、および、心臓移植があります。九州大学病院は九州で最初の植込型補助人工心臓実施施設であり、九州唯一の心臓移植認定施設で、多くの補助人工心臓を始めとする補助循環を行い、16例の心臓移植を経験しました。

心臓移植

心臓移植は、他人(ドナーと言います)から提供された病気のない心臓を、胸腔内に植込み、その心臓の正常な働きによって全身への血液供給を維持し、延命を計るのみならず、社会復帰をも目指す治療法です。現在、一年間に世界でおよそ3000人、の患者さんに対して心臓移植が行われています。最近の症例の1年以上生存できた割合は80%以上であり、移植後1年以上生存した場合の90%以上の方が運動制限のない生活を送られています。九州大学病院は2003年6月に心臓移植認定施設に承認され、2005年2月に九州で初めて心臓移植を行いました。これまでに16例の心臓移植を施行し、すべての患者さんが退院され、自立した日常生活を送られています。

心臓移植を受けるためには、日本臓器移植ネットワークに登録する必要があります。そのためには九州大学病院内の検討会と日本循環器学会心臓移植適応検討会の2段階の審査を受け、心臓移植の適応と判定される必要があります。2010年7月に改正臓器移植法が施行されてから、それまで年間10症例たらずの心臓移植実施数が、30症例まで増加しましたが、日本臓器移植ネットワークに登録されている心臓移植希望登録者数がおよそ250人であるため、心臓移植までの待機期間は2から5年以上必要です。この長い待機期間を乗り切るために補助人工心臓がどうしても必要なのです。

心臓移植後は、心不全から解放され、補助人工心臓が装着された方は装置を外すことができ、元気になります。しかし、心臓移植を受けると、拒絶反応を防ぐために、免疫抑制剤などを一生飲まなくてはいけません。感染症を防ぐため、生ものを食べることができない、鳩や猫などのペットを飼ったりすることはできないという様々な制限があります。定期的に外来を受診したり、入院して検査を受けたりしなければなりません。このように心臓移植を受けるまでの待機の間、心臓移植を受けた後も、患者さん、ご家族の継続的な強い闘病意欲が必要です。

心臓移植は善意の臓器提供によって成り立つ医療です。脳死に至った方からのドナー心提供を前提とする医療であるため、心臓移植を受けるための手続きは厳粛で複雑になっています。正確な情報は日本臓器移植ネットワーク (http://www.jotnw.or.jp/)、日本心臓移植研究会 (http://www.jsht.jp/)、日本循環器学会心臓移植委員会 (http://www.j-circ.or.jp/index.htm)にありますが、わかりにくいことも多いと思います。九州大学病院にご連絡して頂ければ幸いです。