弁膜症
TAVIとは、カテーテルにより大動脈弁置換術を行う手術のことで、『経カテーテル的大動脈弁留置術(Transcatheter Aortic Valve Implantation:TAVI)』といいます。カテーテルの挿入場所により2つの方法があり、それぞれ経大腿動脈アプローチ(TF: trans-femoral)と経心尖アプローチ(TA: trans-apical)と呼ばれています(図1-1)。
当院では、このTAVI実施に向けて1年以上の時間をかけて院内に特殊チーム(TAVIチーム)を組織し、十分な準備とトレーニングを行って参りました。そして経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会協議会による厳しい審査をパスし、2013年12月26日に福岡市で初めてのTAVI認定施設として登録されました(図2-1)。
この手術は、重度の大動脈弁狭窄症の患者様のなかで、合併症などにより*通常の心臓手術(大動脈弁置換術)が困難な方が対象となります。
*通常の心臓手術(大動脈弁置換術)とは、胸の真中を切って、人工心肺装置を装着し、心臓を止めたうえで、大動脈弁を切除し人工弁で入れかえる手術です。この手術は大がかりとなるため時間がかかり、それ相当のダメージが体に加わります。したがって、ある程度体力に余裕がある方でないと受けることはできません。(図3)
ただし、TAVIでは通常の心臓手術とは違う特殊な合併症が起こりうるため、私たちはすべての患者様に以下の対応をさせていただいています。
また、以下に示すような方は現時点ではTAVIが受けられませんのでご注意ください。
原則として、当院にご入院いただき精密検査を行います。その結果をもとに、TAVIを含めた手術方法の選択やそれぞれのリスクなどについてハートチームで検討を行い、ご本人・ご家族へ十分な説明を行います。手術方針にご納得いただけましたら、ご自宅で手術まで待機していただきます。
ご病状の内容やTAVIを含めた手術などについてのご質問がある方は、個別に対応しています。下記までメールやTEL、FAXでのご連絡をお願いします。
TAVI責任者 | 塩瀬 明 |
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心臓血管外科 循環器内科 血液腫瘍心血管内科 |
園田 拓道、木村 聡 林谷 俊児、大井 啓司 有田 武史、横山 拓 |