

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。その一つとして、九州大学病院心臓血管外科では、現在植込型補助人工心臓患者さんを対象として、ドライブライン皮膚貫通部管理方法に関する「臨床研究」を行っています。
今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局観察研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、2028年3月31日までです。
植込型補助人工心臓(以下、LVAD)は2011年にわが国で開始された治療で、重症心不全に対する極めて有効な治療法です。しかし、ドライブライン皮膚貫通部(以下、皮膚貫通部)の感染が問題となることが多く、皮膚貫通部の管理はLVAD装着後の重大な問題になります。
ドライブライン感染(以下、DLI)を発症すると疼痛により日常生活に支障をきたし、頻回の外来受診が必要となるなど心身ともに充実した毎日を送るための生活の質を低下させる要因となる可能性があります。
DLIは、一度発症すると根絶することは大変難しいことから、その予防が最も重要であるが、最適な管理方法が確立していない現状があります。
そこで本研究では、DLI発症に関連する患者背景や危険因子を明らかにし、DLIを予防するための最適な皮膚貫通部管理方法を解明することを目的とします。
九州大学病院心臓血管外科において2008年10月1日から2024年7月31日まで植込型補助人工心臓装着手術を施行された患者160名を対象にします。
研究の対象者となることを希望されない方又は研究対象者のご家族等の代理人の方は、事務局までご連絡ください。
この研究を行う際は、カルテより以下の情報を取得します。
取得した情報から、ドライブライン感染発症や転帰に関与する因子を統計学的に明らかにします。ドライブライン感染の発症を予防するために、最適なドライブライン皮膚貫通部管理方法を明らかにします。
〔取得する情報〕
年齢、性別、身長、体重、居住地、原疾患、併存疾患、VAD 機種、入退院日、細菌培養検査結果(菌種、菌量、感受性)、血液検査結果(WBC, RBC, Hb, Hct, Plt, TP, Alb, BUN, Cre, T-Bil, AST, ALT,LDH, CRP, D-ダイマー, PT-INR, APTT, BNP, プロカルシトニン)ドライブライン皮膚貫通部処置方法、シャワー浴方法、生活用水の種類、転帰、DLI 発症の有無、再入院の有無、脳卒中発症、機器トラブル、外科的処置、抗生剤投与の有無
〔利用又は提供を開始する予定日〕
研究許可日以降
この研究への参加を希望されない方は、下記の相談窓口にご連絡ください。
なお、研究への参加を撤回されても、あなたの診断や治療に不利益になることは全くありません。その場合は、収集された情報などは廃棄され、取得した情報もそれ以降はこの研究目的で用いられることはありません。ただし、すでに研究結果が論文などで公表されていた場合には、完全に廃棄できないことがあります。
研究対象者のカルテの情報をこの研究に使用する際には、研究対象者のお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。研究対象者と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、九州大学病院移植対策室のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野の職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、研究対象者が特定できる情報を使用することはありません。
この研究によって取得した情報は、九州大学病院看護部・看護部長・江口恭世の責任の下、厳重な管理を行います。
ご本人等からの求めに応じて、保有する個人情報を開示します。情報の開示を希望される方は、ご連絡ください。
〔情報について〕
この研究において得られた研究対象者のカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学病院看護部・看護部長・江口恭世の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
しかしながら、この研究で得られた研究対象者の情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。
この研究に関する必要な費用は、部局等運営経費でまかなわれます。
九州大学では、よりよい医療を社会に提供するために積極的に臨床研究を推進しています。そのための資金は公的資金以外に、企業や財団からの寄付や契約でまかなわれることもあります。医学研究の発展のために企業等との連携は必要不可欠なものとなっており、国や大学も健全な産学連携を推奨しています。
一方で、産学連携を進めた場合、患者さんの利益と研究者や企業等の利益が相反(利益相反)しているのではないかという疑問が生じる事があります。そのような問題に対して九州大学では「九州大学利益相反マネジメント要項」及び「医系地区部局における臨床研究に係る利益相反マネジメント要項」を定めています。本研究はこれらの要項に基づいて実施されます。
本研究に関する必要な経費は部局等運営経費を用いるため、本研究の遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。
利益相反についてもっと詳しくお知りになりたい方は、下記の窓口へお問い合わせください。
利益相反マネジメント委員会
(窓口:九州大学病院ARO 次世代医療センター 電話:092-642-5082)
この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。
また、この研究では、学会等への発表や論文の投稿により、研究成果の公表を行う予定です。
この研究の結果として、特許権等が生じる可能性がありますが、その権利は九州大学及び共同研究機関等に属し、あなたには属しません。また、その特許権等を元にして経済的利益が生じる可能性がありますが、これについてもあなたに権利はありません。
研究責任者の判断により、研究を中止しなければならない何らかの事情が発生した場合には、この研究を中止する場合があります。なお、研究中止後もこの研究に関するお問い合わせ等には誠意をもって対応します。
この研究は以下の体制で実施します。
| 研究実施場所 | 九州大学病院心臓血管外科 九州大学病院循環器内科 九州大学病院看護部 |
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|---|---|---|
| 研究責任者 | 九州大学病院看護部 看護部長 | 江口 恭世 |
| 研究分担者 | 九州大学病院看護部 看護師 | 金萬 仁志 (研究計画作成担当者) |
| 九州大学病院看護部 看護師長 | 森日 登美 | |
| 九州大学病院看護部 看護師 | 豊沢 真代 | |
| 九州大学大学院医学研究院循環器外科学分野 教授 | 塩瀬 明 | |
| 九州大学大学院医学研究院重症心肺不全講座 講師 | 藤野 剛雄 | |
| 九州大学大学院医学研究院重症心肺不全講座 講師 | 牛島 智基 | |
| 九州大学病院心臓血管外科 講師 | 園田 拓道 | |
| 九州大学大学院医学研究院循環器内科学分野 教授 | 阿部 弘太郎 | |
| 九州大学病院循環器内科 講師 | 橋本 享 | |
この研究に関してご質問や相談等ある場合は、下記担当者までご連絡ください。
〔留意事項〕
本研究は九州大学医系地区部局観察研究倫理審査委員会において審査・承認後、以下の研究機関の長(試料・情報の管理について責任を有する者)の許可のもと、実施するものです。
九州大学病院長 中村 雅史