弁膜症
心臓手術では、一般に胸骨正中切開(図1のように胸の中央に約20cmほどの皮膚切開を入れ、胸骨を切り開く)で手術が行われます。しかし、近年は胸骨を切らない(または部分的に切るのみで済ませる)手術が可能となってきています。このような手術を低侵襲心臓手術(Minimally Invasive Cardiac Surgery, MICS;ミックス)といいます。
当院では、2016年よりMICSを本格導入し、MICSが可能な患者さんには積極的にお勧めしています。受けられた患者さんの数も順調に増加しています。
対象となる手術は、大動脈弁置換術・僧帽弁形成術/置換術・心房中隔欠損閉鎖術・冠動脈バイパス術などで、手術により右肋間小開胸(図1)や胸骨正中小切開(図2)で手術を行います。時には胸腔鏡を使用して手術を行うこともあります。
図1.従来の胸骨正中切開線
図2.右肋間小開胸(僧帽弁形成術施行)
ただし、すべての患者さんがMICSを受けることができるわけではありません。入念な術前検査を行い、その結果をもとに、ハートチームでの検討を行い、MICSが可能であると判断した患者さんへMICSをお勧めしています。
治療実績 | 2016年 | 2017年 |
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MICS | 11 | 29 |
大動脈弁置換術 | 4 | 7 |
僧帽弁形成術(±三尖弁形成術) | 1 | 14 |
心房中隔欠損閉鎖術 | 4 | 4 |
冠動脈バイパス術 | 1 | 2 |
他 | 1 | 2 |
MICSについて、詳しく知りたい方、手術を希望される方は、どうぞお気軽にご相談ください。
MICS責任者 | 塩瀬 明 |
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心臓血管外科 | 園田 拓道、大石 恭久、木村 聡、牛島 智基 |