心臓弁膜症
図12.ダビンチ サージカルシステム(写真:INTUITIVE社)
2018年4月より、手術支援ロボット(ダビンチ、図12)を用いてのロボット心臓手術を日本国内でも行うことができるようになりました。現在では、僧帽弁形成術のみが保険診療として認められています。九州大学病院心臓血管外科は、ロボット心臓手術を行うための施設認定・術者認定の両方を取得しています。
ダビンチは、心臓内部のような狭い空間でも鮮明な三次元画像を映し出すことができ、全方向性の精緻な動きが可能であることから、安全かつ効率よく手術を行うことができます。ミックスと同様に、手術創が小さいため(図13)、術後の痛みも小さく、出血量も少なく、総じて身体が受ける負担を小さくすることができます。早期の退院と社会復帰が可能です。
図13.ロボット心臓手術の手術創(自験例)
ロボット心臓手術では、図14のように、執刀医は患者さんから離れたコンソールを操作して手術を行い、別の心臓外科医が、患者さんのそばでダビンチの操作を行います。
図14.コンソールを操作する様子
(写真:INTUITIVE社)
図14.患者さんのそばでダビンチを操作する様子
(写真:INTUITIVE社)
心臓内では、ダビンチのアーム(手)が自由自在に動くことができ、従来の心臓手術と同等以上の操作をすることができます(図15・図16)。
図15.僧帽弁を切除している様子(自験例)
図16.僧帽弁を縫合している様子(自験例)
2018年 | 2019年 | 2020年 | |
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