飯塚病院心臓外科の酒井大樹です。現在、卒後8年目で飯塚病院心臓外科でスタッフとして勤務しています。私は、医学生時代から外科系の医師を志していました。メディアの影響かもしれませんが、手術室で無影灯を背負いながら患者さんと向き合う外科医の姿に、純粋に憧れを抱いていたからです。大学5年生ごろから、初期研修病院を選択するにあたり、複数の病院を見学しましたし、臨床実習で様々な診療科を見学しましたが、いずれも自分のイメージする医師に出会う機会がありませんでした。

「かっこいい」と思える
医師との出会い

　ある日の救急科実習中に、急性大動脈解離の症例が心タンポナーデの状態で救急外来に搬送されてきました。慌ただしく緊迫した救急外来に颯爽と医師が3人現れると、救急外来の空気が一変。速やかに手術室へと患者さんが運び出されました。漠然とした外科医への憧れが、はっきりと心臓外科医への憧れに変わった一場面でした。

最もSpecialistであり、
最もGeneralistであること

　心臓外科はダイナミックな手術が目立ちますが、一方で術後の全身管理の技術の高さも医師としての魅力であると言えます。豪快な手術から始まり、循環作動薬を繊細に扱い、必要時はECMO・Impella・IABPなどの補助循環を自在に扱う。時に透析、時に気管支鏡を手に取る。初期研修医の私が、心臓外科医に惹かれ始めるのは至極自然なことでした。

多くの経験が成長のきっかけとなり、
成長が充実感をもたらす

　私は九州大学心臓血管外科に入局後、九州大学病院、福岡こども病院、麻生飯塚病院などでトレーニングを行なってきました。各施設での業務は非常にToughでありますが、その分多くの経験が可能でした。九州大学病院では心臓血管外科全般、心臓移植・補助循環を学びました。小児先天性心疾患外科治療のLeading Hospitalの一つである、福岡こども病院では、先天性心疾患のこどもたちと真剣に向き合い、心臓外科医として大きく成長できました。現在は、麻生飯塚病院で、心臓手術はもちろんのこと、大動脈外科や末梢血管外科の、熱いトレーニングを行なっています。苦しい時も当然ありますが、自分ができることが一つずつ増えている手応えがあり、心臓血管外科医として充実した日々を送っています。

九州大学心臓血管外科という選択

　心臓血管外科医を志すにあたって、医局に属するべきか否か、どの医局に属すかは、誰もが苦慮することです。私は九州大学心臓血管外科教室に入局して後悔はありません。「かっこいい」と思える先輩医師と、そうなるための「環境」があるからです。共に、自身の理想の医師像を追い求めてみませんか。お待ちしています。